日々の会計処理に欠かせない「帳簿」。記録する情報や書類に違いはあっても、個人事業主から大企業までつける必要のあるものです。しかし、「簿記資格」などがあるように、会計処理には専門知識も必要で何かと手間のかかるもの。
そこでおすすめなのが「会計ソフトウェア」
その名の通り、会計に必要な一連の帳簿付けの作業を、システム的により簡単なものにしたソフトウェアのこと。シンプルなものから、より専門的なものまで様々なソフトウェアが提供されています。
今回は、数ある会計ソフトウェアを4つに分類分けし、特におすすめなサービス10選をまとめてご紹介しましょう。
目次
- 1.会計ソフトウェアを4つに種類分け
- 2.パッケージ系会計ソフトウェアおすすめ3選
- 3.クラウド系会計ソフトウェアおすすめ3選
- 4.ERP系会計ソフトウェアおすすめ2選
- 5.無料系会計ソフトウェアおすすめ2選
- 6.まとめ
1.会計ソフトウェアを4つに種類分け
会計ソフトウェアと一括りにしていますが、「パッケージ系」「クラウド系」「ERP系」「無料系」の大きく分けて4つの種類があります。種類ごとの特徴を知ることで、よりぴったりなソフトウェアを選ぶことができます。それでは、各種類の特徴を見ていきましょう。
パッケージ系会計ソフトウェア
パッケージ系とは、会計ソフトウェアのシステムをパッケージ化したもので、主にCD-ROMなどを使ってパソコン、サーバーにインストールするタイプが主流です。会計ソフトウェアが登場した初期からあり種類が豊富な反面、拡張性があまりないのが特徴です
クラウド系会計ソフトウェア
クラウド系とは、会計ソフトウェアをクラウドサービスとして提供しているもので、ブラウザ上でサービスを利用できるタイプです。インストール不要でインターネットにさえ繋がっていれば利用できるものの、ネット環境がないと使えないのは注意点です。
ERP系会計ソフトウェア
ERP系とは「Enterprise Resource Planning」の略称で、企業経営に欠かせない「基幹情報システム」のことで、会計ソフトウェアに限らず、その他の管理システムをひとまとめにしたタイプです。様々な情報の一元管理が可能です。
無料系会計ソフトウェア
無料系とはその名の通り、サービスの一部または全部を「無料」で提供しているもので、基本的にクラウド系会計ソフトウェアに含まれるタイプです。無料なので気軽に利用できますが、有料版ほどの充実したサービスのものはまずありません。
2.パッケージ系会計ソフトウェアおすすめ3選
パッケージ系会計ソフトウェアには「会計王」「勘定奉行」など、家電量販店などでよく見かけると思います。昔からのベストセラーソフトウェアがあるだけに安心感もあります。では、パッケージ系会計ソフトウェアのおすすめ3選をご紹介しましょう。
会計王
(公式サイト参照)
会計ソフトウェアのまさしく王道とも言えるソフトウェアです。全国の金融機関のうち、9割以上からデータを取得することができます。銀行口座などの利用明細を自動で取得、反映するため会計処理によくある記入漏れを防ぐことができます。
- パッケージ版:40,000円(税別)
勘定奉行
(公式サイト参照)
年間利用料40,000円からと、他のサービスと比べて高価なものの、値段に見合った性能を搭載した会計ソフトウェアです。会計処理だけでなく、給与計算や販売管理、人事管理など用途に合わせて様々なラインナップがあります。
- 年間契約:12,500円〜(税別)/月
MJSかんたん会計
(公式サイト参照)
「かんたん会計」とある通り、個人事業主や会計初心者でもかんたんに、確かな帳簿付けのできるソフトウェアです。すべての表記が大きく、イラスト化されているので項目をかんたんに見つけることができます。ヘルプ機能が充実しているのも特徴です。
- 会計12:27,000円(税込)
3.クラウド系会計ソフトウェアおすすめ3選
インターネット環境から気軽に利用できるのがクラウド系会計ソフトウェアです。「弥生会計オンライン」「MFクラウド会計」など、今後会計ソフトウェアの主流となるサービスです。では、クラウド系会計ソフトウェアのおすすめ3選を見ていきましょう。
弥生会計オンライン
(公式サイト参照)
パッケージ系としても人気の高い「弥生会計」のオンライン版。業界シェア55.4%を誇り、経営者の2人に1人が利用しているとされるほどの人気です。サポート社員数740席(2018年9月時点)と、サポート体制も業界トップクラスのサービスです。
- セルフプラン:26,000円(税別)
- ベーシックプラン:30,000円(税別)
MFクラウド会計
(公式サイト参照)
バックアップ体制を2重,3重に施し、セキュリティに力を入れているソフトウェア。chatworkやBIZREACHなど、急成長を遂げるベンチャー企業から支持される注目サービスです。ただし、少しだけ操作が複雑なので、簿記知識のある方向けです。
- ライトプラン:1,980円(税別)/月
- ベーシックプラン:2,980円(税別)/月
- バリュープラン:3,900円(税別)/月
ネットde記帳
(公式サイト参照)
中小企業向けに「全国商工連合会」が提供する会計ソフトウェアです。その為、商工会や商工会議所とインターネット環境で繋がることが必要です。「付箋機能」を使うことで遠隔地にいながら、商工会などの担当者に直接質問ができます。
4.ERP系会計ソフトウェアおすすめ2選
ERP系は「基幹情報システム」として扱える情報は広く、中小から大企業まで幅広く選ばれるソフトウェアです。しかし、情報量が多いだけに操作が複雑になりやすく、どのソフトウェアにするか選ぶのが難しくなるものです。では、ERP系のおすすめをご紹介しましょう。
NetSuite
(公式サイト参照)
ERP系と聞くと、最近のサービスのように思えますが、1997年に登場した老舗会計ソフトウェアの1つです。国内のみならず世界190以上の国と地域、20言語に対応。40,000社以上(2018年11月時点)の導入実績があります。
- 要請求
Dynamics 365
(公式サイト参照)
マイクロソフト社の提供するERP系会計ソフトウェア。マイクロソフト社のネットワークとソフトウェアを統合することで、技術から営業、物流から経営までひとまとめに。マイクロソフト社製品との互換性が高く、ビジネスに合わせて拡張可能です。
- Customer Engagement Plan:12,510円/月
5.無料系会計ソフトウェアおすすめ2選
予算のある企業ならまだしも、個人事業主だとソフトウェア1つにも値段にはシビアになるものですよね。「無料」で導入できる会計ソフトウェアは魅力的な選択肢の1つです。では、無料系会計ソフトウェアのおすすめ2選を見ていきましょう。
フリーウェイ会計Lite
(公式サイト参照)
永年無料で利用できる会計ソフトウェアです。無料でありながらエクセルデータの取り込み、他の会計ソフトウェアからの移行にも対応できるなど多機能。また、127,954人(2018年9月時点)以上のユーザーがいるなど、安心感もあります。
freee
(公式サイト参照)
2013年に提供開始されたばかりの会計ソフトウェアながら、すでにクラウド系のトップシェアに。金融機関だけでなく、株(FX)取引や不動産所得にも対応。「電子申告」にも対応し、自宅から確定申告書類などの提出が可能です。
6.まとめ
会計処理に便利な「会計ソフトウェア」。安定のサービスであれば「パッケージ系」、最新機能を求めるのなら「クラウド系」、会計以外も一括管理するのなら「ERP系」、少しでも初期費用を抑えるのなら「無料系」のものがおすすめです。
このように、会計ソフトウェアを選ぶポイントは、ソフトウェアごとの特徴を把握し、目的を明確にした上で比較すること。会計処理は事業継続に欠かせない手続きだからこそ、適当に進めてしまうと後々のトラブルに繋がる危険性があります。
ぜひ、紹介した会計ソフトウェアを参考にし、日々の業務に集中できるよう、安心のサービスを選択してください。